「80年代には影響力のある大部数の雑誌というのが、まだあったんだよね。『ポパイ』『ホットドッグ』『GORO』とか何十万部の雑誌があったけど、我々が読まなくなると90年代に入って『日経トレンディ』や『DIME』に変わった。外側が変わっただけで、実は構造的にはあまり変っていないんだと思う。今は鉄道とか猫とかの細かい趣味のモノや、マンガ以外売れないし、若い男はあまり雑誌を読まないよね。テレビもとんねるずやオールナイターズが出てきて、大きな枠組みはあの時代にできたんだと思う。
アーバンリーグができて、大学生がスポンサーつけてパーティをやり始めたのも80年代。その頃、広告研究会にいた学生がその後『宣伝会議』主催のコピーライター養成講座に通ったり代理店に入って、今はクリエイターを教えたりしている。カラオケ・ディスコ・ファッション・風俗、遊びや文化のソフトが広がって、今の遊びのベースになっていると思いますね」